【2022年版】都市計画を学ぶためにおすすめの本・入門書13選

都市計画 本

都市計画とは「都市の将来あるべき姿(人口、土地利用、主要施設等)を想定して、必要な規制、誘導、整備を行い都市を適正に発展させようとする方法や手段」を指す言葉です。都市計画を学ぶ学問を都市計画学といいます。

都市計画についての本は近年多数出版されていますが、多すぎてどれが良書なのか、どれが自分の知りたいことを取り上げているのかわからないという声もちらほら聞きます。

そこで本記事では都市計画・都市計画学をこれから学びたい人やこれまで以上に深く学びたい人におすすめの本・入門書を13冊ご紹介します。

文字数が限られているため内容について踏み込んだ紹介はできませんが、構成や焦点の当て方、解説方法の差を紹介しているので、ぜひ自分にあったものを見つけて買って読んでみてください。

【あわせて読みたい】地方創生/地域活性化おすすめ本22選

都市計画おすすめの本1|都市計画とまちづくりがわかる本

はじめに紹介するのは都市計画からまちづくりへの流れが事典形式でまとめられた『都市計画とまちづくりがわかる本』です。

本書を通底するのは1980年代以降、国が中心となる「都市計画」から地域・住民主動の「まちづくり」への大転換がはじまったという認識です。

ハードからソフトへ、上からの都市計画ではなく、下からのまちづくりへ。こうした認識に共感する人は多いのではないでしょうか。

第二版である本書では、空き家問題、公共施設の再編、防災・復興のまちづくりなど2011年東日本大震災以降に重要度を増したテーマをカバーしているので最新の地域課題も多数扱われています。

【あわせてチェック】聴く読書で「まちづくり」を学ぶ!Audibleに対応したおすすめ本7選

都市計画おすすめの本2|都市計画学 変化に対応するプランニング

「高度成長期に築かれた制度と技術を理解・継承しつつ、人口減少・少子高齢化時代の都市づくりに必要な考え方と手法を再構築した次世代都市計画教科書という触れ込みで発刊以来多くの読者を引きつけているのが本書『都市計画学: 変化に対応するプランニング』です。

東京大学・これからを担う次世代研究者によってつくられた本書。土地利用・施設配置、都市交通、住環境、都市デザイン、都市緑地、防災、広域計画とオーソドックスな構成に加えて、計画策定技法(市民参加)、職能論、ブックガイドなど知りたいけど意外と他の本では載っていない部分も取り上げられています。

都市計画おすすめの本3|図解入門 よくわかる最新都市計画の基本と仕組み

3冊めは図解で都市計画がよく分かる『図解入門 よくわかる最新都市計画の基本と仕組み』です。

法定都市計画を中心とした第I部と、未来への課題を述べた第II部の2部構成となっているのが特徴。都市計画の考え方や歴史など基本を学べるとともに、まちづくりの新たな課題を考えるきっかけも与えてくれる1冊です。

都市計画おすすめの本4|まちを読み解く

都市計画や地域づくりの調査と実践に主眼を置いたのが『まちを読み解く ─景観・歴史・地域づくり─』です。

本書の特徴は具体的な国内29箇所の特色ある事例を扱っていること。各地域の歴史、地形、生活などからいかにしてそのまちを読み解くかを具体的に解説しており、実際にフィールドが決まり調査をしたい人は必携です。

都市計画おすすめの本5|入門 都市計画

その名の通り都市計画の基本を網羅的に扱っているのが本書『入門 都市計画』です。制度の解説よりも都市計画の考え方や具体的事例と理論の接続に比重が置かれた本書は都市計画とはなにかを学ぶのにうってつけ。以下の目次を見ればその網羅性がわかるかと思います。

第1章 はじめに─ なぜ都市ができるのか
第2章 現代都市の問題
第3章 都市の進化とプランニング
第4章 計画概念とプランナー
第5章 暮らしを支える都市
第6章 暮らしを支える都市
第7章 持続可能性(サステイナビリティ)に取り組む
第8章 都市計画の基本的な制度
第9章 都市の再構築
第10章 新しい都市の形を考える
第11章 合意と担い手
第12章 これからの都市づくり

都市計画おすすめの本6|アフターコロナの都市計画

都市計画分野にも新型コロナウイルスは大きな影響を与えました。テレワークやリモートワークなど働き方の変化、地方移住ブームなどによる都市の存在意義が改めて問われています。

そんなWithコロナ、アフターコロナの都市計画を論じたのが本書『アフターコロナの都市計画: 変化に対応するための地域主導型改革』です。

筆者は都市の変化は「縦割り型」「全国画一」の現行制度では対応できないと指摘。職住が融合し、コンパクトな暮らしを楽しめる地方都市を目指すための徹底した分権改革を提言しています。

【あわせてチェック】田舎暮らし・地方移住に関するおすすめの本16選-移住研究者が選定!-

都市計画おすすめの本7|都市をたたむ

これまで都市は人口が増加していくものであり、一定数の人口がいる場所として捉えられてきました。しかし日本全体が少子高齢化・人口減少社会に突入したいま都市も人口減少や高齢化率上昇の影響を大きく受けることになります。

人口減少社会において都市空間はどう変化していくか。『都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画』はフィールドワークでの実践を踏まえて縮小する都市の“ポジティブな未来”を考察した1冊です。

都市計画おすすめの本8|タクティカル・アーバニズム

2021年にそのスタイリッシュな装丁と多くの筆者が書いていることで話題を読んだのが『タクティカル・アーバニズム: 小さなアクションから都市を大きく変える』です。

タクティカル・アーバニズムとは「戦術的都市計画やポップアップ・アーバニズム、ゲリラ・アーバニズムなどと言われ、ポイントは、長期的変化のための、短期的プロジェクト(Short-term Action for Long-term Change)であり、長期的戦略に基づいた仮設的実践やパイロットプロジェクト(社会実験)」を指す考え方。

本書ではアメリカと日本の多数の実践の紹介を通して、小さなアクションが制度を変え、手法として普及し、社会に定着するアプローチを具体的に解説しています。

都市計画おすすめの本9|平成都市計画史

都市計画は近年現れたものではなく長い長い歴史を持った考え方です。「法」と「制度」のせめぎあいのなかで「少しでも良い都市」を目指し展開してきた日本の都市計画の歴史を著したのが『平成都市計画史:転換期の30年間が残したもの・受け継ぐもの』です。

スプロールからシュリンクに向かっていった平成、想定外の災害に何度も直面したことは都市計画にどのような影響を与えたのでしょうか。本書は規制緩和、コミュニティ、地方分権、復興などのキーワードを手掛かりにもっとも近い過去の軌跡をたどり、現在と未来の行方を探る1冊です。

都市計画おすすめの本10|人口減少時代の都市計画

『人口減少時代の都市計画』の筆者らは「成長時代の都市計画はまちづくりの阻害要因にすらなっている」と厳しく指摘します。

本書は逆都市化、超高齢社会、低炭素、地方分権、都市間の連携と競争など突きつけられた課題にいかに応えるかを目指しています。

歴史をふりかえり、今すでに始まっている変化、工夫を捉えなおし、市民・民間主導のまちづくりを自治体が支える都市計画のあり方を提案する本書は東大まちづくり大学院シリーズ。

日本最高レベルの研究者たちが都市計画をめぐり何を課題としどう解決するべきか、考えていることがわかります。

都市計画おすすめの本11|アーバニスト

「アーバニスト」とはある専門性を持った都市生活者のこと。『アーバニスト』は今後の魅力ある都市づくりの鍵を握っているアーバニスト概念の成立と変遷、現代像を描写した異色の1冊。

筆者らによれば「都市の負債を資産に変える」その担い手がアーバニストです。新書で読みやすいボリュームで、誰が都市計画を担いアップデートさせてきたのかがわかります。

都市計画おすすめの本12|まちづくりの仕事ガイドブック

まちづくりに関わりたい、ボランティアではなく仕事にしたい!そう考えている人はいませんか?

本書はデザイナー、ディベロッパー、コンサル、公務員まで44職種を5分野「コミュニティと起こすプロジェクト」「設計・デザイン」「土地・建物のビジネス」「調査・計画」「制度と支援のしくみづくり」の実践者が紹介する仕事案内本。

14人の起業体験談からは進化する仕事の都市やまちづくりをめぐる仕事の今が見えてきます。

都市計画おすすめの本13|いま、都市をつくる仕事

最後に紹介するのは筆者も所属する日本都市計画学会の関西支部発行『いま、都市をつくる仕事: 未来を拓くもうひとつの関わり方』です。

都市における課題の変化は、都市に関わる仕事の有り様も大きく変えています。従来都市計画の範囲内に含まれなかった仕事が都市計画と関連したり、ゼロから新しい仕事が生まれていたり。

本書では、多様なアクターによる多様なアプローチによる「都市」のつくり方と、彼らがどうやって「仕事」につなげているかを実例をもとに紹介しています。将来、都市計画分野で就職した人に特におすすめです。

最後に-都市計画は周辺領域とあわせて学ぶことで理解度が高まる!-

都市計画 本

本記事では都市計画でおすすめの本を紹介してきました。これらの本は都市計画学への入口となるので、ぜひ参考文献や言及されている先行研究からさらに深堀りしてみてください。

都市計画学は隣接する学問分野とあわせて学ぶことでさらに理解度が高まります。例えば社会学や地理学は扱う理論が重なってきますし、経済学とも密接に関わります。以下の記事では隣接分野の本を紹介しているので、ぜひあわせて読んでみてください、

【あわせて読みたい】おすすめの社会学入門書16選-社会学研究科の大学院生が選書-

【あわせて読みたい】経済学を学ぶのにおすすめの本・入門書19選

【あわせて読みたい】おすすめの地理学入門書・読みたい本16選

Amazonプライム

最後に、効率よく学ぶために本を電子版で読むこともオススメします。

Amazonプライムは1ヶ月無料で利用することができますので、非常に有益です。学生なら6ヶ月無料です。

Amazonスチューデント(学生向け)

Amazonプライム(一般向け)

Kindle Unlimited

数百冊の書物に加えて、

  • 「映画見放題」
  • 「送料無料」
  • 「書籍のポイント還元最大10%(学生の場合)」

などの特典もあります。社会や地域の課題を冷静に正しく分析する力は、読書や映画鑑賞などの幅広い経験から鍛えられますので、気になる方はぜひお試しください。

この記事を書いた人

KAYAKURA 編集部

これからの地域・社会・観光を考えるWebサイトKAYAKURA編集部です。編集部記事では、KAYAKURAメンバーの専門性を生かした記事や、わかりやすくまとめる解説系記事を公開しています。