【2020年最新版】関係人口おすすめ本5選-入門書・事例集・ソトコト他-

「関係人口」それは移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々」を指す概念です。まちづくり・地方創生・移住促進・新しい時代のライフスタイル/ワークスタイル、さまざまな社会事象に関連する令和時代のキーワードです。

関係人口は具体的な事例や社会背景を踏まえないと分かりにくい概念でもあります。そこで関係人口を理解するためにおすすめの本をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

関係人口をつくる|田中輝美

いまから3年前に出版された本書は、関係人口の考え方を0から学ぶのに最適な1冊です。著者の田中輝美さんは長く新聞記者をされていた方で、洗練されとてもわかりやすくあたたかい文章で書かれています。新聞記者という立場は多くの地域に関係人口として関わる職業だと思います。これまで地方で多くの地域に関係人口として関わった当事者だからこその説得力が本書の特徴。本の中では「関係案内所しまコトアカデミー」に関わる3人のキーパーソンが登場するので、複数の視点から関係人口を増やしていく過程を知れるのも魅力的なポイントです。流れは以下の通り。

  1. はじめに
  2. いまなぜ関係人口なのか
  3. 関係人口ってなんだろう?
  4. 関係案内所しまコトアカデミー
  5. メイン講師 指出一正さん―ソトコト編集長が関わるワケ
  6. 企画運営 藤原啓さん―地元シンクタンクの“賭け”
  7. メンター 三浦大紀さん―人をつなげる魔法
  8. 主催 島根県“過疎先進県”の意地
  9. 関係人口のつくり方
  10. おわりに

地域とゆるくつながろう サードプレイスと関係人口の時代|石山恒貴, 北川 佳寿美

『地域とゆるくつながろう』は、関係人口とつながるもう1つのキーワード「サードプレイス」を軸に複数の著者が多様なサードプレイス×関係人口の事例を紹介している本です。地域のNPO、こども食堂、起業、副業、コミュニティカフェ、二地域居住、ワーケーション、マルシェ、廃校の活用、プロボノ、イノベーション教育、中山間地のアクティブラーニング、シニア雇用、生涯学習、故郷のコミュニティ、フューチャーセンターなど、地域とゆるくつながるヒントが満載です。この本の出版記念イベントに参加された方のグラフィックレコードにわかりやすく要点がまとめられていたので、興味ある方はこちらのnoteをご覧ください。

都市と地方をかきまぜる 「食べる通信」の奇跡|高橋博之

『都市と地方をかきまぜる』は「生産者と消費者をつなぐ食べ物つき情報誌『食べる通信』」の発起人 高橋博之氏が書いた本です。著者は本の中で「生産者」と「消費者」「高齢者」と「若者」「都市」と「地方」といった二項対立で語られる世界からの脱却を提案します。その方法が地縁や血縁ではなくSNSや仕組みでゆるやかに人々がつながる地方と都市の新しい関係である「関係人口」なのです。筆者はこれを「都市と地方をかきまぜる」と表現しており、都市で生きる人たちに対して「生きる実感」を取り戻し見えない檻から脱出するための1つの方法として関係人口を提案しています。目次は以下の通りです。

  1. はじめに
  2. 食は命に直結する
  3. 人口減を嘆く前に「関係人口」を増やせ
  4. 消費者と生産者も「かきまぜる」
  5. 「消費者」ではなく「生活者」になろう
  6. おわりに
  7. 全国の「食べる通信」リスト

高橋さんの著書では以前KAYAKURAで取り上げた『共感資本社会』もオススメなので気になる方はこちらの記事をご覧ください。

ぼくらは地方で幸せを見つける(ソトコト流ローカル再生論)|指出 一正

「関係人口」を世の中に広め数多くの事例に携わってきた雑誌『ソトコト』代表の指出一正さんの著書。ソトコトがこれまで取り上げてきた関係人口の事例から約10の事例を抜粋してわかりやすく紹介している事例集のような本です。もう1つの特徴は若者世代が取り組むローカル再生事例を主に取り上げている点。地方で活動する多様な若者の姿を並列することで、考え方や実践内容は違くても社会に対して根底では同じような意識を共有していることがわかります。

ソトコト関連だどソトコト2019年7月号と2020年4月号が関係人口の特集を組んでいるので、そちらもあわせて読んでみるとより深くソトコト流の関係人口の在り方がみえてくると思います。

ダブルローカル 複数の視点・なりわい・場をもつこと|後藤寿和, 池田史子

2020年4月30日発売予定の本ですが本記事のテーマで「関係人口」と関連する内容なので選びました。本書のコンセプト「ダブルローカル」とは「複数の視点・なりわい・場をもつこと」を意味する概念。東京・清澄白河で空間と状況のデザインをメインに活動するデザインユニット「gift_」のお2人が、ユニークなアプローチで活動するゲストとの対話を収録した内容です。関係人口だけでなく二地域居住・二拠点生活ともつながる内容で発売がとても楽しみです。本の詳細はこちらのサイトをご覧ください。

最後に-関係人口についての本は今後ますます増えていく-

関係人口についての本は今後ますます増えていくと予測されます。KAYAKURAでは新しい本が出版されたら随時、おすすめ本を追加していくのでぜひ引き続きチェックしてみてください。関係人口・地方移住についてもっと深堀したい方はこちらの記事をご覧ください。

KAYAKURAでは地方移住・新しい時代のライフスタイルに関する講座や勉強会の講師・WSのファシリテーション、執筆、関連した地域活性化・地方創生・観光インバウンドなど関連事業のサポート/コーディネートを行っております。お困りの方はお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

-ラジオ版KAYAKURA-

ラジオ版KAYAKURAは毎回1つのテーマについて5分~10分で深堀する音声コンテンツです。テーマは社会課題・最新ニュース・地方創生・観光インバウンドなど。スキマ時間の学びを思考を促す内容となっていますので、ぜひ聴いてみてください。

この記事を書いた人

Masato ito

1996年長野県生まれ。大学在学中に自身が代表を務める事業が長野県地域発元気づくり大賞を受賞。現在は一橋大学社会学研究科にて国内移住に関する研究を行いながら、KAYAKURA代表として長野県を主なフィールドに観光インバウンド・移住・まちづくりのコーディネート・プランニング・調査・PRを多数手がける。2019年からは都内の企業と地方の企業や自治体をつなぐ新たな取り組みも開始。訪日観光客向け観光情報発信サイトNAGANO TRIP運営。池田町第六次総合計画審議委員。週刊SPAや公益社団法人 日本観光振興協会発行『観光とまちづくり』など寄稿多数。2019年4月から東京都国立市と長野県池田町の2拠点居住実践中.