移住したくない自治体の特徴は?見分け方チェックリスト

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地方移住は実際に住み始めてみないと本当の地域の姿は分からないとよくいわれます。「住み始めたらすごく保守的な地域で嫌な思いをたくさんする」といった声が聞かれることもしばしば。移住前に「移住したくない自治体」を見分けることは不可能なのでしょうか?

そんなことはありません!この記事では人気の移住先No,1の長野県で長年多くの移住者にインタビュー調査を実施し、数多くの自治体の移住担当者とつながっている筆者だからこそ分かる「移住者の受け入れに消極的」「移住の受け入れ態勢が整っていない」など移住したくない自治体の特徴を紹介していきます。

移住したい人向けのWebサイトやWebページがない・見にくい

ここ数年で多くの自治体はお金をかけて移住したい人向けのWebサイトやWebページを整えました。Webサイトには実際に移住した人のインタビュー、移住者向けの補助金情報、移住相談アドバイザーのリストアップ、移住相談会の日程などが掲載されている場合が多いです。

移住を検討している人のほとんどは移住相談会に行ったり興味ある自治体のWebサイトを閲覧します。この時代になってもまだ移住者向けの情報をWebで丁寧に発信していない自治体は「Webにかけるお金がない=財政に余裕がない」「Webにお金を出さない=考え方が保守的」「移住者向けのWebページを作る意味が分かっていない=移住者の気持ちがわかっていない」といえるでしょう。

見て分かる通りどの理由だったとしても、移住者向けのWebサイトやページを持っていないことは移住するうえでのマイナスポイントです。ネットで調べてしっかり情報が出てくるか、そのページは定期的に更新されているか、しっかりと確認しましょう。

移住相談アドバイザーなどの民間で移住者の相談に乗ってくれる人がいない

移住相談アドバイザーは自治体によって微妙に名称が異なりますが、分かりやすくいうと「移住者の相談に乗ってくれる民間の人・移住者の先輩」です。自治体が移住の実態を把握し力を入れている場合、移住してからの悩みやリアルな気持ちは行政職員には分からず実際に移住したことがある人にしか分からないことがあると理解しています。

そう考えると自ずと「移住相談アドバイザー」というシステムが生まれるのです。移住相談アドバイザーのようなシステムが整っていない自治体は、まだまだ官民共同地域一体で移住者を受け入れるという意識が低い可能性があります。多くの自治体は移住相談アドバイザーのリストやインタビューをWebサイトに掲載しているのでチェックしてみましょう。

地域おこし協力隊の定着率が悪い

地域おこし協力隊の定着率や採用人数は移住者にどれだけやさしい自治体なのかの指標になります。地域おこし協力隊は、移住前にはみんな「この地域がよかったら住みたい!」「この地域で起業するぞ」と意気込んで移住します。しかしたった3年のうちにもしやめる人が多いとしたら、それは自治体が新しい人の受け入れにやさしくないと言えるかもしれません。

1人だけなら分かりませんが制度が始まって早10年。いまだに1人も地域おこし協力隊を受け入れていない自治体や、複数人受け入れているにも関わらず地域おこし協力隊の任期後の活躍や暮らしの様子がネットで見つからない場合は、要確認が必要かもしれません。多くの自治体は協力隊の任期の初めにWebサイトで紹介を載せているので、名前をFacebookやTwitterで探して暮らしの様子やコメントをチェックしてみるのがおすすめです。

役所の雰囲気が暗い

役所は移住者にとって、最初に移住するかもしれない自治体の人と接する場所になることがよくある場所です。移住希望者以外にも地域住民や周辺市町村の人が頻繁に出入りする場所。そんな役所の電気が暗かったり入った瞬間にあいさつが無かったり、どこに行けばいいか困っていても誰も声をかけてくれなかったりしたらどうでしょうか。

役所で働いている人はいまだに一定以上の割合を地元の人が占めています。役所は「その自治体に住む人の雰囲気や新しく来る人への態度の鏡」と言っても過言ではありません。お客様を心からもてなす気持ちがあれば(かつ財政が安定していてハードに投資ができれば)、雰囲気が暗くなることはないはず。役所に入った瞬間の雰囲気は要チェックポイントです!

移住相談窓口の担当者が親身じゃない・行動が遅い

移住相談窓口の担当者は移住者を迎え入れるうえで最も大切なポジションの人です。移住後に何かトラブルが発生したら頼れる行政の担当者は移住時に自分を担当してくれた人になるでしょう。そんな移住相談窓口の担当者が親身に対応してくれなかったりお願いしていた仕事が遅かったりしたらどうでしょうか。

行政の担当者は数年ごとに変わるので人によって対応は違います。しかし移住者を迎え入れることがその自治体にとってどれほど大切なことなのか、自分の対応1つで1人の人間の人生を変えることが分かっていれば自然と対応は親身になり行動も早くなるはずです。

筆者の知人で1年前に数千万円の古民家を購入し改築し長野県内のとある自治体に移住した方も、複数の地域を比較したのち最後の決め手は移住相談窓口の担当者だったとおっしゃっていました。「この人が行政にいるなら何かあっても大丈夫だ」そう思える移住相談窓口の担当者がいる自治体を選びましょう!

自治体担当者と周辺自治体の言ってることが違う

自治体の移住担当者は自分の地域に移住して来てほしいので強みや特徴を強調します。しかしたまに自治体担当者が自分の地域の弱点を隠していたり周辺自治体を悪く言って自分の地域を引き立たせようとすることがあります。気になる自治体があったら少し時間をかけて周辺自治体の担当者にも相談してみることをおすすめします。

自治体の担当者は移住相談会や会議で一緒になる機会が多いので客観的かつ他では聞けない情報を教えてくれるかもしれません!

不動産屋さんや地元の工務店が「あの地域は保守的だ」と頻繁に言う

行政の担当者以上に移住者とも地域住民ともよく接しているのが地元の不動産屋さんや工務店さんです。長年多くの引っ越してくる人を受け入れているので、自治体の雰囲気や細かい場合には町内会や集落単位で特徴を把握しています。気になる家や土地があり案内してもらう際には必ず以下のような質問をしてみましょう。

  • この自治体or町内会/自治体は移住者が多いですか?
  • 過去にこの自治体or町内会/自治体でトラブルが発生したって聞いたことありますか?
  • この自治体or町内会/自治体って保守的ですか?

これらの質問を通して地域が保守的なのかどうか分かります。保守的な地域は伝統が残っている一方で新しいものに不寛容な場合もあるので、保守的という言葉がよく出てくる場合には要注意です。

自治体に初めて行った人でも分かりやすい看板が少ない

初めて行く地域では観光地や公共施設、道路標識やお店のPR用などさまざまな看板に着目するようにしましょう。移住者に将来なる人でも、最初はみんな観光客です。観光客は移住者以上に「よそ者」です。よそ者である観光客にやさしくない自治体は、新しい人や外から来る人にやさしくない可能性が高いとえます。

その一つの指標が看板です。初めて来た人でも分かりやすく自治体を周遊できるように看板が設置されていない自治体は、移住者を含むよそ者を受け入れる体制が整っていない、もしくは受け入れる気が少ないという方針が顕在化しているといえます。Google Mapがなくても目的地にたどり着けるのか、複数の自治体を比較してみてください!

観光用のパンフレットが不十分・多言語化していない

観光用のパンフレットが充実している=よそ者に対して優しいという判断ができます。対して観光協会の雰囲気が暗かったり、観光用パンフレットのバリエーションが少なかったり見にくかったり、多言語化していない場合はよそ者を受け入れる意識が低いと判断できます。

観光客対応が移住前に確認できる場所は「観光協会」と「道の駅」です。観光用パンフレットが補充されてきれいな状態だったり、オシャレなパンフレットが多かったり、複数言語に対応していたりする場合は常によそ者を受け入れる体制が整っている証拠です。必ず確認してみましょう!

地域を散策しているとキョロキョロ見られる回数が多い気がする

移住者を含むよそ者にやさしくない地域の特徴として、普段からよそ者が地域内をあまり歩いていなかったり車で走っていなかったりすることが挙げられます。結果的に物件を見に行ったり地域内を歩いて散策していると、すれ違った人はキョロキョロ見る回数が多くなります。

極端によそ者に注意している地域では、筆者も経験がありますが歩いていたり車を停めていたりすると「どこから来たの?」「何しているの?」と声を掛けられます。挨拶を経て明るい話に発展する場合は逆によそ者慣れしていますが、ちょっと怪訝そうに唐突に質問されたら要チェックです。

移住したくない自治体 見分け方チェックリスト!

最後に改めて移住したくない自治体の10個の事項をチェックしてみましょう!複数の自治体を比べてみて半分以上当てはまる場合は要注意です。

  1. 役所の雰囲気が暗い
  2. 移住相談窓口の担当者が親身じゃない・行動が遅い
  3. 自治体に初めて行った人でも分かりやすい看板が少ない
  4. 移住相談アドバイザーなどの民間で移住者の相談に乗ってくれる人がいない
  5. 移住したい人向けのWebサイトやWebページがない・見にくい
  6. 地域おこし協力隊の定着率が悪い
  7. 不動産屋さんや地元の工務店が「あの地域は保守的だ」と頻繁に言う
  8. 観光用のパンフレットが不十分・多言語化していない
  9. 地域を散策しているとキョロキョロ見られる回数が多い気がする
  10. 自治体担当者と周辺自治体の言ってることが違う

逆に「移住者にやさしい自治体の特徴」とは?

では逆に「移住者にやさしい自治体の特徴」はなんでしょうか?ここまで挙げた8つの項目がプラスに感じることが多ければ、それは移住者にやさしい自治体といえます。移住者にやさしい自治体に一貫しているのは「親身になってくれる人がいること」「はじめてその地域に行ったときから居心地がよいこと」です。自治体の第一印象を大切にしましょう。

自治会/町内会にもよりますが長野県安曇野市は移住者の受け入れに積極的です。以下の記事では安曇野に移住したくなる理由をたくさん書いていますので、移住者にやさしい自治体の一例として参考にしてみてください。

まとめ-移住後にもトラブルや失敗は潜んでいる!-

この記事で紹介してきたのは移住前にできる「移住したくない自治体」の特徴チェックですが、移住後にもトラブルやを生む種は潜んでいます。移住後にありがちな失敗&トラブルとその対処方法もKAYAKURAではまとめていますので、ぜひご覧ください!

この記事を書いた人

Masato ito

1996年長野県生まれ。大学在学中に自身が代表を務める事業が長野県地域発元気づくり大賞を受賞。現在は一橋大学社会学研究科にて国内移住に関する研究を行いながら、KAYAKURA代表として長野県を主なフィールドに観光インバウンド・移住・まちづくりのコーディネート・プランニング・調査・PRを多数手がける。2019年からは都内の企業と地方の企業や自治体をつなぐ新たな取り組みも開始。訪日観光客向け観光情報発信サイトNAGANO TRIP運営。池田町第六次総合計画審議委員。週刊SPAや公益社団法人 日本観光振興協会発行『観光とまちづくり』など寄稿多数。2019年4月から東京都国立市と長野県池田町の2拠点居住実践中.