はじめてのインタビュー前は不安でいっぱいですよね。当日までに何をすればいいのか、当日は何に気を付ければいいのか、わからないことだらけです。延べ300人以上にインタビューしてきた筆者が気を付けたほうがいいと思うのはこの7つです。
- 回答者についでは事前にインターネットや本で調べる
- インタビューの1か月前~3か月前には依頼する
- 目的・当日のスケジュール・質問内容などはできる限り事前に共有する
- インタビューの前後に興味深い会話がある
- インタビュー時に記録したものの扱いを始まる前に説明する
- ボイスレコーダーの活用方法とコツ
- メモはあくまでメモ、対話を重視する
当たり前だけど忘れがちなことから、知っていると得する細かいスキルまで丁寧に説明していくので、ぜひ参考にしてみてください!さらにステップアップしたい、優れたインタビューのコツを知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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インタビュイー(回答者)について事前に調べる
インタビューは事前準備が8割といっても過言ではありません。限られた時間の中で何を聞くのかの判断のためにも、当日、回答者に「こんなことも知らないのか」とガッカリされないためにも事前に回答者や関連分野については調べておきましょう。インターネットや書籍を活用して、以下のような情報は事前に知っておけたらベストです。
- 回答者の経歴
- 回答者のホームページ上の情報
- 現在力を入れている事業や取り組み
- 関連する分野の基本単語とニュース
- 回答者の過去のインタビュー記事
- 回答者のSNSアカウント
近年「何も知らない私が、プロに聞いてみた!」のような記事がヒットすることがありますが、何も知らないにも限度はあります。最低限オンライン上で調べればわかることさえ知らないのは怠惰であり、回答者も読者もバカにしていると言えなくありません。知らないことで読者に寄り添おうとするタイプのインタビュー記事を書く際は注意しましょう。
目的・質問・当日のスケジュールなどはできる限り事前に共有
回答者はインタビュー前に多くの情報を知っているほど安心してインタビューに臨むことができます。逆に事前に情報をほとんど共有せずいきなり訪問してインタビューだと、回答者は不安感があったり心を開いてくれなかったりする可能性があります。
理想はインタビューの2日前、遅くともインタビューの前日までに電話やメールで以下の内容を回答者と共有しておくと当日はスムーズに進みます。その際は「当日はよろしくお願いいたします。とても楽しみにしています!」といった一言も忘れずに。
- インタビューの日時
- インタビューの目的
- 掲載媒体
- 当日想定している質問
(一部抜粋でOK) - 質問者の連絡先
始まる前と終わった後の会話もしっかり記録する
多くの場合インタビューには始まりと終わりがあり、その前後に雑談をすると思います。インタビュー前の雑談は簡単な自己紹介や話題のニュースについて、その日の気候や地域の雰囲気についてなど。インタビュー後の雑談はインタビュー内容の振り返りや聞き逃したことの補足質問、実は…といったインタビュー中に話せなかったことなどになります。
インタビュー後の雑談は質問者と回答者の関係性ができたうえで、相手はホッとして話してくれるので裏話やこぼれ話が聞ける可能性大です。インタビュー前後の内容を文章にする際に使うためには相手の許可が必要ですが、キーワードやエピソードを忘れないためにもインタビュー前後の話もメモしておくといいでしょう。場合によっては許可を取ったうえでボイスレコーダーをまわし続けてもいいかもしれません。
記録したものの扱いを事前に丁寧に説明する
回答者がインタビュー中に最も不安なのは「ここで話したことがどんな風に使われるのか」です。一言一句編集せず紙面に載るのか、大幅に編集して紙面に載るのか、実は音声もオンライン上で公開するのかなどなど、インタビュー内容の公開方法は無数にあるからです。
質問者はインタビュー前に以下の点について整理して回答者に共有することをおすすめします。共有不足によって公開後にクレームが入ること・いざこざになることはありうることなのでリスクヘッジのためにも丁寧な説明をしましょう。
- 紙面に載るのかオンライン上で公開なのか
- 文章のみが載るのか、写真や音声はどのように利用されるのか
- どの程度文章は編集されて、どのくらいの文字数になるのか
- ボイスレコーダーで録音してほしくない箇所や掲載してほしくない箇所があったら、インタビュー中もしくは後に「ここは使わないでください」と言ってください、と伝える
- 掲載前に回答者による確認はあるのかないのか
ボイスレコーダー豆知識 録音する際は下に布を敷く
インタビュー後に参考にする為に音声でインタビュー内容を録音する人は多いと思います。しかし音声の録音は機械が行うことなので、どんなミスがあるかわかりません。インタビューについての研究が多く蓄積された社会調査論では、回答の録音について以下のような点を気を付けるといいとされています。ぜひ参考にしてみてください。
音声の録音はスマートフォンよりもボイスレコーダーのほうが音声がクリアでおすすめです。スマートフォンの場合は録音中に連絡が入るとバイブや音声がなってしまったり、回答者は画面が気になったりしてしまいます。
可能であれば2つの機材で同時に録音することをおすすめします。ボイスレコーダー1つとスマートフォン、ボイスレコーダー2つなど。どちらかがダメになっても録音できるので安心感があります。2つ使う際は並べておくのではなく、置き場所を変えることで録音の質も担保できます。
ボイスレコーダーでもスマートフォンでも、録音する際は下にハンカチやタオルなど布を敷くと雑音が入りにくくなります。
ボイスレコーダーの場合は録音中に電池切れにならないように予備の電池を持って行ったり、毎回インタビュー前には新品の電池を入れたりするといいでしょう。スマートフォンの場合は充電を80%以上にしておきたいところです。
メモは必要最低限で対話を重視する
インタビュー中はどうしても「一言一句聞き逃したくない!」「次の質問につなげるためにキーワードをメモメモ」とメモすることに集中しがちです。しかし回答者からすると、質問者が必死にメモをとっているインタビューはあまり気分がいいものでは無かったりします。なぜなら質問者がメモに必死で「本当に話しっかり聞いているのかな?」と思ってしまうからです。
ボイスレコーダーで録音したものを後で聞くと割り切り、インタビュー中は相手との対話に集中したほうがより深く充実したインタビューができます。メモはその名の通り「メモ程度」にとどめ、相槌をうったり相手の表情に気を配りながらインタビューを進めましょう。
インタビュー希望日の1か月前~3か月前に依頼する
回答者にも予定があります。回答者が知り合いの場合は1か月前でも大丈夫ですが、はじめてお会いする人の場合は2ヶ月~3か月前にはインタビューをお願いしておきましょう。
お願いする際には、おおよそどのくらいの時間がかかるのかも伝えられるとベターです。お願いの連絡をする前にある程度インタビューの内容や時間、掲載方法などを整理しておきましょう。
近年はメールやSNSで連絡を取ることが多いかもしれませんが、年配の方だと電話でのアポどりが主になります。電話の場合は話した内容が文字として残らないので、近くにメモ帳を置いておきいつでもメモが取れるようにしましょう。
最後に
インタビューは慣れが命です。はじめのうちは緊張して思うように質問できなかったり、まとまらなかったりするかもしれないですが気にすることはありません。回数を重ねるうちに感覚が身に付いてくるはずなので、最低限ここで紹介したような基礎を押さえて成長していきましょう!
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