KAYAKURAでは、読者の皆さまのお役に立つ地域・社会・観光に関する最新情報・関連情報をメールマガジンでお知らせしています。2週間に1度送信される無料のメールマガジンでは、メールマガジンでしか読めないコンテンツやおすすめ記事の紹介・イベントの紹介などを掲載しています。
充実したメールマガジンの内容は多方面にわたる記事を1度で確認でき、且つ新しい学びがあると好評です。1度に配信されるメールマガジンの情報量は多いですが、ぜひ日々のインプットとして登録してみてはいかがでしょうか。詳しくは過去に配信したKAYAKURAメールマガジンをご覧ください。
メールマガジンの配信を希望される方は、以下のフォームからご登録ください。(※お預かりしたメールアドレスはKAYAKURAからの情報をご提供するためのものです。その他の目的には使用いたしません。)
過去に配信したKAYAKURAメールマガジン(2020年7月)
■□■―――――――――――――――――――――――――――
新しい地域・社会・観光を考えるKAYAKURAメールマガジン
Vol, 1 (2020,07)
―――――――――――――――――――――――――――■□■
目次――――――――――――――――――――
1. KAYAKURAの視点 (メルマガ限定コラム)
「オンラインイベントで気を付けたいこと-笑いの社会的機能とコミュニケーション-」
2. KAYAKURA6月掲載おすすめ記事6選
3. 社会動向レポートvol,2公開-コロナ禍の田舎暮らし調査結果-
4. お知らせ
――――――――――――――――――――――
新しい地域・社会・観光を考えるKAYAKURAのメールマガジンでは、現代社会を考察するうえで役立つ記事やメールマガジン限定のコンテンツ、イベント情報やお知らせを配信しています。
◆ KAYAKURAの視点 (メルマガ限定コラム) ◆
「オンラインイベントで気を付けたいこと-笑いの社会的機能とコミュニケーション-」
皆さんこんにちは、いかがお過ごしでしょうか? KAYAKURA代表の伊藤将人です。
コロナによってリアルに会うセミナーやイベントができないこの頃ですが、ここぞとばかりに増えているのがウェビナー(Webセミナーのこと)やオンラインイベントです。読者の皆様の中にも参加している方や主催している方がいるかと思います。
実際に会わないと「場の雰囲気」は共有しにくい一方、コロナにより企画のオンライン化が進んだことで「地方にいながら首都圏のイベントに参加できる」チャンスは増えています。そんな地域の境を超えて参加者が集うウェビナーやオンラインイベントを行う際に気を付けたいのが「知ってる前提で話してしまう」ことです。
例えば首都圏在住者がウェビナーを主催するとき、オフラインでは笑いが起こる「今日は○○線で来た人が多いと思いますが、あそこの駅って△△ですよね!」といったローカルネタを当たり前のようには突っ込むことはできません。正確にいうとオンラインでもローカルネタを突っ込んでいいのですが、前提情報が共有されていないためシラーっとした空気が流れる可能性が高いでしょう。
この現象はオンライン上のウェビナー空間で「首都圏ローカルネタで笑った人」と「笑わなかった地方民」という分断が生まれることを意味します。始めにもしこのようなミスをおかしたら、ローカルネタがわからない参加者は最後まで「なんとなくの疎外感」を覚えることになるでしょう。
社会学者の森下伸也氏によれば、笑いには「集団凝集性」という社会的機能があります。集団凝集性とは、平たくいうと「仲間意識の高まりや結束力」のことです。笑いのツボが同じなら集団凝集性は高まりますし、逆に笑いが共有できないと仲間意識やその場の空気感は高まらず分断が生まれます。
情報の入手チャンネルが増えた現代社会では、入手手段の違いによっても分断は起こりやすく、既にある分断がさらに深まることもあります。Youtuberの動画を観る人、TVのバラエティ番組を観る人、どちらもあまり観ないで本ばかり読む人とでは笑いのポイントは異なってくるでしょう。もちろん入手手段だけでなく、どんなコンテンツに触れているのかも重要なポイントです。
コロナによるウェビナーやオンラインイベントの増加は多様なバックグランドをもった人々が集う可能性を高めます。それはオフラインでは決して集まらなかったような人々が集う可能性があるということです。
先ほどの例とは逆に地方でオンラインイベントを主催する際に「その地域では通じる固有名詞をたくさん使った結果、首都圏から参加した人が終始重要なキーワードがわからなかった」といったことも起こる可能性があります。
「誰が参加するか分からない」からこそ「誰が参加しても問題ない状態で臨む」ことは大切です。「自分が当たり前だと思っていることが当たり前ではない」ことを理解したうえでウェビナーやオンラインイベントを実施すると、より多くの参加者に満足してもらえるでしょう。これはオンラインイベントだけでなく日常生活でも同じです。「理解しあえないことを理解したコミュニケーション」から始めることで、多様性が高まる現代社会で不必要ないざこざやモヤモヤが起こることを防げるのではないでしょうか。
※オンラインでのコミュニケーションの特徴についてより深く知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
・ビデオ通話の社会学 https://kayakura.me/video-chat/
・ビデオ通話の現状と未来を再考する-セカキャンラジオ 第1回- https://kayakura.me/2ndcanvas-1/
- 2. KAYAKURA6月掲載人気・おすすめ記事 ◆
・観光大国フランスは、どうコロナウイルスから観光を取り戻すのか-現地研究者からの報告-:現在、グルノーブルアルプ大学(仏)にてVisiting Researcherとして観光大国フランスのツーリズムを研究中の吉沢直さんのレポートです。
・日本遺産がかかえる5つの課題を検討する:文化庁が2015年から実施する日本遺産事業。6月19日に新たに21件が認定されたことで多くの注目を集めました。目標認定件数100件を達成したことで2020年度以降は新規認定をおこなわないことが発表されている日本遺産。5年にわたる事業最終年のということで改めて日本遺産の概要と目的、そして課題点などについて振り返っています。5つの課題からは観光・地域活性化全体にも通ずる重要な論点がみえてきました。
・東京都の人口1400万人突破が意味すること:日本経済新聞が6月10日に発表した内容によると、東京都の2020年5月1日時点推計人口が初めて1,400万人を突破したことが明らかになりました。本記事では東京一極集中の歴史とこれまでの傾向を整理するとともに、東京一極集中を是正していくために必要な取り組みについて検討しています。
・移住人気県 長野県の移住定住促進事業 おためしナガノ2020が募集を開始。2019年参加者が感想を交えて制度の概要や特徴を解説
・資産維持のための地方移住が注目を集めているが、どこまで有効なのか:2019年6月に公表された金融庁の資料で明らかになった老後資金2,000万円問題は、資産維持のための地方移住に光をあてました。このニュースを境に「地方移住で資産維持」という言説が出てきましたが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
◆ 社会動向レポートvol,2公開-コロナ禍の田舎暮らし調査結果- ◆
KAYAKURAがWebサイト上で不定期に公開している社会動向レポートのvol,2が6月に公開となりました。テーマは地方地域社会における地元住民と移住者の摩擦に関する考察。コロナ禍に他県ナンバー狩りなど地域住民とよそ者のいざこざが問題になりましたが、実態はどうなっているのでしょうか。KAYAKURAでは独自に「地方在住の移住者が田舎暮らしをしていて過去におきた摩擦」と「コロナ禍に受けた差別や偏見」について調査を実施。レポートは調査結果の概要と考察となっております。
調査の結果既存のメディアでは取り上げられなかった実態が浮き彫りになってきたので、興味関心のある方はこちらのページからダウンロードしてご覧ください。
◆ お知らせ ◆
7月10日に新しい1歩という団体が主催する地方移住セミナーに、KAYAKURA代表の伊藤が登壇させていただきます。イベントページがまだできていませんが、こちらのPeatixページをフォローいただくと近日中にイベント申し込みページの案内がくると思います。10日のテーマは「地方移住と仕事」参加費は無料なので興味ある方はぜひご参加ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
=============================================
【発行者】KAYAKURA (カヤクラ)
Webサイト
⇒ https://kayakura.me/
Facebookページ
⇒ https://www.facebook.com/KAYAKURA.ME/
Twitterアカウント (代表 伊藤)
⇒ https://twitter.com/ito_masato
ご意見・ご質問・お問い合わせはこちらまで
⇒ https://kayakura.me/form/
・メールマガジン配信停止を希望の方はメールにてご連絡ください
=============================================