高齢化社会において、「福祉のまちづくり」への注目度は日々上昇しています。
福祉のまちづくりとは、地域社会の発展と市民の生活の質を向上させるために、福祉施策を基盤としてまちづくりを行うアプローチなどを指します。
福祉のまちづくりをめぐっては、様々なアプローチや理論、実践事例がありますが、それらの情報を包括的にまとめた場は依然として多くありません。そこで、おすすめなのが本による情報収集です。
本記事では、福祉のまちづくりに関する研究を行う筆者が、この分野に関連する書籍(主に入門書〜中級レベル)を紹介します。皆さまの日々の実践や学習、研究のお役に立てば幸いですので、ぜひ買って読んでみてください!
福祉のまちづくり その思想と展開|髙橋儀平
福祉のまちづくりに関するおすすめ本1冊目は、『福祉のまちづくり その思想と展開』です。
2019年に出たばかりの本書は、障害者たちの運動に呼応しつつ、日本の建築・まちのユニバーサルデザインである福祉のまちづくり条例の方向を牽引して来た著者による、歴史を踏まえた総括と展望をまとめたものです。
障害者・高齢者・子どもを排除しないまちをどうつくるか、その課題に焦点をアテており、歴史、法律、当事者・住民参加、ユニバーサルデザイン、インクルーシブ社会、など福祉のまちづくりを考える上で重要なキーワードと具体的事例が示されて言います。
福祉のまちづくりの検証―その現状と明日への提案|日本福祉のまちづくり学会
福祉のまちづくりに関するおすすめ本2冊目は、『福祉のまちづくりの検証―その現状と明日への提案』です。
本書は、高齢者・障害者・子どもの視点に立ち、市民を主体とした今日までの福祉のまちづくりを検証し、阪神淡路大震災と東日本大震災、二つの大震災を踏まえて、これからのまちづくりを提案する1冊です。
この本を書いた日本福祉のまちづくり学会は、1997年に全国的な福祉のまちづくり活動連携と学術研究を目的に掲げ、様々な分野(工学、福祉、文化、デザイン、リハビリテーションなど)を横断する組織として設立された学会です。学会が出した本ということで、学術的に信頼性が置ける内容だと言えるでしょう。
まちづくりの福祉社会学―これからの公民連携を考える|杉岡直人
福祉のまちづくりに関するおすすめ本3冊目は、『まちづくりの福祉社会学―これからの公民連携を考える』です。
本書は、少子高齢化社会におけるこれからのまちづくりのデザインや基本概念を各地の実践を交えて解説しています。
過疎地における住民参加の仕組みや環境循環型の活動、こども食堂支援、地域通貨、社会福祉法人の取組など、具体的な事例の紹介を通して、これからのまちづくりの方向性を示した一冊だと言えるでしょう。Kindle版も出ているので、今すぐ購入して読めるのも良いですね。
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ケアとコミュニティ: 福祉・地域・まちづくり|大橋謙策
福祉のまちづくりに関するおすすめ本4冊目は、『ケアとコミュニティ』です。
本書は、地域福祉の視点からケアを再検討すると同時に、ケアリング・コミュニティ構築の実践方法の提起を目的とした1冊です。
ケアリング・コミュニティとは、「福祉サービスを必要とする人を社会的に排除するのではなく、地域社会を構成する一人として包摂し、日常生活圏域の中で支えていく機能を有しているコミュニティ」のこと。ケアと密接不可分のコミュニティについて、理論的課題と全国の新たなケアリングコミュニティを作り出す実践事例を、現状と課題、そして今後について考察している点が本書の特徴です。
ケアの基本となる人と人との関係性を、従来の家族・地域社会の支え合いからではなく、新たな視点から捉えたい方にオススメです。
はじめてのまちづくり学|山崎義人ほか
福祉のまちづくりに関するおすすめ本5冊目は、『はじめてのまちづくり学』です。
本書は地域の人びととの連携や協働、まちの構成要素や成り立ち、居場所づくりの手法まで、まちづくり関する15の事例やテーマについて、ワークシート形式で学べる入門的な教科書です。
福祉のまちづくりを主軸とした本ではありませんが、前提となる「まちづくり」を捉え直すのに最適。具体的なテーマとして、市民・行政・起業、まちづくりを担う主体、まちづくりを下支えする主体、手助けが必要な人びと、など福祉のまちづくりを検討する上で重要なキーワードについても解説しています。
認知症にやさしい健康まちづくりガイドブック: 地域共生社会に向けた15の視点|今中雄一ほか
福祉のまちづくりに関するおすすめ本6冊目は、『認知症にやさしい健康まちづくりガイドブック』です。
高齢化社会の到来とともにより一層注目度が高まるのが、認知症の当事者やその周辺で支える人たちにとって安心なまちは、どうすれば実現できるだろうか、という問いです。
本書では、医療や介護の視点にとどまらず、人権や年金などの社会保障、ICTや都市計画・交通サービスといったインフラまで幅広い角度から、全世代にやさしく健康な“地域共生社会”を構想するためのキーポイントを解説しています。
まちづくりの核として福祉を考える|日本建築学会
福祉のまちづくりに関するおすすめ本6冊目は、『まちづくりの核として福祉を考える』です。
福祉の現場とは、当たり前のことが困難な方々が当たり前の時間をすごせることを目指して多様な努力が払われる場所です。
本書を企画した日本建築学会は、まちづくりの核として福祉の現場を捉えた場合、福祉の対象や、そこでの日常や社会生活の実践を自らで設定する必要があると考え、それらの実践に都市や建築がどのように関連できうるのかを検討しています。
応募総数300作品の中から審査を経て入選した65の優秀作品を、講評とともに掲載した本書。建築という観点から、福祉のまちづくりを考えたい方に特におすすめの1冊です。なお本書には、Kindle版もあります。
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まちづくりとしての地域包括ケアシステム: 持続可能な地域共生社会をめざして|辻哲夫ほか
福祉のまちづくりに関するおすすめ本7冊目は、『まちづくりとしての地域包括ケアシステム』です。
少子高齢化や人口減少が進むなかで、人々が住みなれた地域で自分らしく暮らしていくための総合的なまちづくりとは一体なんなのか。本書は、そんな問いを基に、柏、富山、横浜、高知、山形、五島での先進的な事例を紹介し、産業、医療、交通、住宅、コミュニティの視点から地域共生社会を展望しています。
ネイバーフッドデザイン――まちを楽しみ、助け合う「暮らしのコミュニティ」のつくりかた|荒昌史ほか
福祉のまちづくりに関するおすすめ本8冊目は、『ネイバーフッドデザイン――まちを楽しみ、助け合う「暮らしのコミュニティ」のつくりかた』です。
本書のコンセプトは、「「ゆるやかなつながり」がまちの未来を変えていく」。
近くに暮らす人たちの関係性を育むことで、まちの課題を解決する都市部におけるコミュニティ開発の新たな思想とメソッドを、実践例を交えて紹介した本書。 まちづくりや都市開発、エリアマネジメント、団地再生に携わる人はもちろん、 自治会や商店会、マンション管理組合の関係者、そして自分の住むまちを良くしたい方々におすすめの1冊です。
本書にはKindle版もあります。
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最後に-まちづくりに関する本は、他にもたくさん!-
本記事では、福祉のまちづくりに関する本を8冊紹介してきました。
まちづくりに関する本は、他にもたくさんあります。最近では、耳で聴く読書「Audible」でも、まちづくりに関する本が増えています。興味関心ある方は、ぜひ以下の記事もあわせて読んでみてください。