トレーサビリティとは?定義や意味・システムを簡単にわかりやすく解説

トレーサビリティとは

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最近「トレーサビリティ」という言葉をニュースで聞くことが多くなっています。食品関係の仕事や流通関係に関わる人は日常的に聞くこともあるかもしれませんが、意味を正確に説明するのは難しいですよね。

トレーサビリティとは「製品の原材料の調達から、生産、消費、廃棄まで追跡が可能な状態にすること」です。この記事ではトレーサビリティという言葉の意味や使い方、関連する用語であるトレーサビリティシステムについて解説し、それらを理解するためにおすすめの本を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

トレーサビリティとは-意味と定義-

トレーサビリティ(traceability)とは「製品の原材料の調達から、生産、消費、廃棄まで追跡が可能な状態にすること」です。日本語では「追跡可能性」ともいわれます。

トレーサビリティが注目を集めるようになった背景には、遺伝子組み換え作物の登場や産地偽装問題などがあります。食品でいえば私たちが食べるものの複雑性は日々高まっており、極端にいえば「何を食べているのかわからないものを、毎日食べている」状態にあります。

トレーサビリティは2030年までの目標達成が国際的に叫ばれるSDGsの理念とも強く関わります。またEUなどでは製品がつくられる過程が倫理的に問題ないか=エシカルであるかがより意識されるようになっており、それらの流れとも関わります。

SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」や、エシカル消費といった言葉とも関連するのがトレーサビリティなのです。「SDGs」と「エシカル消費」もトレーサビリティと同じくらい、ホットで知っていて損が無い言葉です。意味を学びたい方は下の記事もあわせてご覧ください。

→【5分でわかる】 SDGs(エスディージーズ)とは?わかりやすく簡単に解説します!

→2020年代を予測するための5つのキーワード-エシカル消費・SBNR・MaaS 他-

「トレーサビリティ」の使い方-どんな文脈でつかうのか-

「トレーサビリティ」は、言葉の意味が分かってもイマイチどのような文章/文脈でつかえばいいのかわからない用語です。そこで、ここではトレーサビリティを用いた用例をいくつか用意しました。参考にしてみてください。

「日本では、完全なトレーサビリティ実現の手段として、ICタグが経済産業省を中心とした官民合同で研究開発段階にある。また食品は、農林水産省がトレーサビリティ普及に向けた活動を行っている。」

「食用の場合はトレーサビリティの視点による商品の選択が求められる。」

「日本では製造段階のトレーサビリティ導入をはじめとした様々な品質管理のための努力が成されている」

なお「トレーサビリティ」は、計測器の校正や精度として使用される事もあります。基本的には食品や農作物などの”生産履歴管理システム”を指しますが、そうではないこともあるので間違えないようにしましょう。

トレーサビリティシステムとは

トレーサビリティのあとに「システム」が付いた「トレーサビリティシステム」という言葉があります。トレーサビリティシステムとは「製品の生産、流通の履歴を双方向に追跡できる仕組み」を指します。 「生産流通情報把握システム」とも呼ばれるトレーサビリティシステムは、トレーサビリティができるようにする仕組みと考えておけば大丈夫です。

例えば生産者や流通業者が製品に付けたバーコードやICタグに集積した情報から履歴を検索することができるシステムなどがあります。

最後に-トレーサビリティをより深く理解するためにおすすめの本-

トレーサビリティとは

本記事ではトレーサビリティについて初めに知っておきたいことを、できる限り簡単にわかりやすく伝えてきました。しかしこの記事で紹介したのはトレーサビリティについての本の一部です。より深く知りたい方には下記の本をおすすめします。ぜひ買って読んでトレーサビリティについての学びを深めてみてください。

食品トレーサビリティシステム

トレーサビリティ導入のための入門書として最適の1冊。難しい技術論になりがちなトレーサビリティシステムの基礎的知識をやさしく初心者向きに解説しており、導入時における課題の具体的対応策を現場に即した形で説明しています。本書は「やさしいシリーズ」の中の1冊として刊行されましたが、タイトルの通りとてもわかりやすい内容となっています。

エンジニアが学ぶ物流システムの「知識」と「技術」

最新システム動向と物流システムの種類、IoT、物流の処理業務のロボット化まで言及し、物流の現在と直面するビジネスの変化を解説した1冊。物流システムを手掛けるエンジニアがどのように対応していけば良いのかなど、トレーサビリティを含む物流全般について解説しています。Kindle版もあるのがおすすめポイント。

解説 食品トレーサビリティ

農業経済学を専門とする京都大学大学院農学研究科教授 新山陽子氏らの著書。食品トレーサビリティへの関心は高まっている一方で理解が難しく誤解も多い現状。トレーサビリティに必要な要件とは何かの原理を説明しているほか、新しいユビキタスの考え方や先進事例も紹介した1冊です。

現場改善から生まれたトレーサビリティシステム

現場のためのトレーサビリティ/生産管理システムとは何かということをとことん考え抜かれてきた改善の歴史を著した現場目線の1冊。トレーサビリティのみならず、様々な生産管理に携わる多くの人にとって、教科書として読んでおきたい1冊です。ボリュームが少なく読みやすいのもおすすめポイント。

参考資料
大塚商会, 2018, 「トレーサビリティシステム」.
日立システムズ, 「トレーサビリティとは」.
トレーサビリティ大学, 「トレーサビリティとは」.

この記事を書いた人

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Masato ito

1996年長野県生まれ。大学在学中に自身が代表を務める事業が長野県地域発元気づくり大賞を受賞。現在は一橋大学社会学研究科にて国内移住に関する研究を行いながら、KAYAKURA代表として長野県を主なフィールドに観光インバウンド・移住・まちづくりのコーディネート・プランニング・調査・PRを多数手がける。2019年からは都内の企業と地方の企業や自治体をつなぐ新たな取り組みも開始。訪日観光客向け観光情報発信サイトNAGANO TRIP運営。池田町第六次総合計画審議委員。週刊SPAや公益社団法人 日本観光振興協会発行『観光とまちづくり』など寄稿多数。2019年4月から東京都国立市と長野県池田町の2拠点居住実践中.