研究計画書とは?現役大学院生が目的・書き方・コツをわかりやすく解説

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卒業論文や修士論文の提出前に必ず求められるのが「研究計画書の提出」ですが、初めてだと何を書いたらいいのか分からず、

  • 研究計画書はなんのために書くの?
  • 研究計画書の構成は何が適切?
  • 研究計画書の押さえないといけないポイントは?

と疑問だらけですよね。研究計画書とは「研究の背景や動機、研究の目的や方法などを明らかにする書面」です。書き方は学術分野によって異なりますが、基本的には、

  1. 研究テーマ
  2. 研究の背景
  3. 研究の目的
  4. 研究の対象と方法
  5. 期待される成果
  6. 文献

の順に構成されます。研究計画書には「良い研究計画書」と「ダメな研究計画書」があり、コツを押さえるだけで完成度は劇的に変化します。現役大学院生が研究計画書の目的、書き方、コツを丁寧に解説していきます!

そもそも論文ってなんだろう?という方はこちらの記事もご覧ください。

論文の中でも特に卒業論文の書き方について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。

研究計画書とは?書く目的は?

研究計画書とは「研究の背景や動機、研究の目的や方法などを明らかにする書面」です。卒業論文執筆前や大学院入学時に提出を求められることが多く、他人に見てもらうことを意識して書くことが大切です。

研究計画書を書く目的はいくつかあります。

  1. 研究したいことを文字にして分かりやすくまとめることで、この先の研究方法を整理すること
  2. 面接・面談で円滑なコミュニケーションをとること
  3. 大学院や奨学金の審査のため

研究計画書で書いた内容をベースに研究を進め論文を執筆していくことになるので、研究計画書を甘くみて適当に書くとあとで大変なことになります。将来の研究をよりよいものにするためにも丁寧かつ現実的に書きましょう。

研究計画書の書き方・フォーマット

研究計画書の書き方やフォーマットは学術分野や大学によって様々です。しかし学術分野を超えて、最低限押さえておきたい点はあるので紹介します。まず研究計画書の文量ですが最低でも1000文字程度、多くてA4 2枚程度に収まることを多くの大学院では求められます。特に形式が決まっていない場合はA4 1枚~A4 2枚程度で作成しましょう。

研究テーマ

この研究によって何を解決したいのか、そのためにどういう手法を用いるのかが簡潔に分かるように書きましょう。研究テーマで悩んでいる方はこちらの記事もご覧ください。

研究の背景

研究テーマの背景と現状、研究仮説や研究を通して明らかにしたいこと、研究の動機や問題意識、自身のこれまでの研究とこれから行う研究のつながりなどを書きましょう。

研究の目的

研究を行う目的(何を明らかにしたいのか、なぜその研究を行う必要があるのかなど)を書きましょう。

研究の対象と方法

研究目的を達成するために、何を対象にどのような方法を用いて調査を行うのかを書きましょう。アプローチ方法を具体的にわかりやすく書くことが大切です。

期待される効果

研究の目的を達成することで、どのような成果が得られるのか。目的を達成することが社会でどのように役に立つのかを書きましょう。

文献

研究計画書を作成する際にテーマに関わって参考にした論文や専門書を書きましょう。書き方は学術分野によって異なるのでそれぞれの学会の決まりや先行研究を参考にしましょう。

良い研究計画書・ダメな研究計画書の特徴

学術分野を超えて良い研究計画書とダメな研究計画書には共通点があります。学部生でも大学院生でも、最低限押さえたいポイントを以下にまとめたので参考にしてみてください。大切なのは「読み手を意識すること」です。

具体的でわかりやすい研究テーマ

研究テーマは本でいうタイトルです。あなたの研究の顔となり「どんな研究をしているの?」と聞かれたとき、これさえ言えば研究内容が伝わるようにする必要があります。

研究の目的と内容を見れば中身がイメージできるような研究テーマをつけましょう。研究テーマは多少長くても問題はありませんが、最大でも40文字前後に収めるようにするといいでしょう。

研究テーマがなかなか決まらず困っている方はこちらの記事もご覧ください。

クリアな研究目的

研究計画書で最も大切なのは「何がしたい研究なのか」を読み手に伝えることです。方法や参考文献がいくら詳細に書かれていても、目的が分かりにくければ読み手は理解できません。

研究目的の欄には、どのような問題点があり、自分はそのうちどの問題点を解決しようとしているか、その問題点を解決するとどんないいことがあるのかを端的に伝えましょう。分かりやすく伝える共に「これは大事な研究だな!」と読み手が共感する説明を心がけましょう。

実現可能性

大きな研究目的を設定すると、解決がとても難しくなります。いまの自分の実力と時間と外部要因を踏まえて、実現可能な研究計画をたてましょう。コツは小さいいくつかの課題に分割して考えること。研究する際はどうしても大きなテーマを取り扱いたくなりますが、勇気を出して小さくすることでより専門的で深堀された研究ができます。「何をするか」より「何をしないか」を意識してみましょう。

専門が異なる人でも理解できる内容

研究計画書を読む人は、あなたと同じ専門分野の人とは限りません。専門用語やカタカナ語をたくさんつかった研究計画書にあこがれるかもしれませんが、わかりやすく書くことを心がけましょう。一例として、異なる学部に所属する友達でも8割以上は理解できるような研究計画書を書きましょう。

論理的な思考が見える

研究計画書は文章で書くことが基本です。よって図や項目の羅列だけではNGです。図や羅列は文章の補完としてほどよく活用し、それ以外は文章によって論理的に展開させていきましょう。あなたの文章力も研究計画書を通して審査されています。問題意識→目的達成まで1本の道となっていることが読み手に伝わるのが大切です。

興味関心と熱意が伝わる

意外とバカにできないのが、書き手がどのくらいその研究に熱意を傾けているのか、どのくらいそのテーマに興味関心を持っているのかが文章から伝わることです。決まったフォーマットで統一された語尾で書いていても、伝わる計画書と伝わらない計画書があります。「そもそも自分はこの研究を本当にしたいのか?熱意をもって長期間取り組めるのか?」を意識して計画しましょう。

新奇性と独自性が高い

先行研究と何が違うのか、書き手がこの研究をすることにどんな意味があるのか(なぜ、私がこれをやる必要があるのか)が伝わる研究計画書はよい計画書です。常に新しさと独自性を意識しましょう。

最後に-研究計画書は長い旅路の地図-

研究計画書はこれからあなたが出発する研究&論文執筆という長い旅路の地図です。迷ったときにこの地図を見直すことで方向を修正したり本来の目的を再確認できます。旅を進める中で地図そのもののミスが明らかになることもありますが、ぜひ現時点で最も質の高い研究計画の執筆を目指して頑張ってください!

KAYAKURAでは、論文や研究計画書の書き方を解説した記事を多数掲載しています。ぜひこちらの記事もご覧ください。

参考資料

  • 研究計画書作成ガイド:筑波大学先導的研究者体験プログラム
  • 書類の記入について⑵:星槎大学大学院

この記事を書いた人

Masato ito

1996年長野県生まれ。大学在学中に自身が代表を務める事業が長野県地域発元気づくり大賞を受賞。現在は一橋大学社会学研究科にて国内移住に関する研究を行いながら、KAYAKURA代表として長野県を主なフィールドに観光インバウンド・移住・まちづくりのコーディネート・プランニング・調査・PRを多数手がける。2019年からは都内の企業と地方の企業や自治体をつなぐ新たな取り組みも開始。訪日観光客向け観光情報発信サイトNAGANO TRIP運営。池田町第六次総合計画審議委員。週刊SPAや公益社団法人 日本観光振興協会発行『観光とまちづくり』など寄稿多数。2019年4月から東京都国立市と長野県池田町の2拠点居住実践中.